デザイン初心者から実務者まで、配色の“なぜ”と“どうする”を実例で学べる配色ガイド。
配色に悩むすべてのWeb制作者にとって、色選びは永遠のテーマ。本書は、色の組み合わせにセンスや感覚だけでなく「理論」と「実例」を用いてアプローチできるよう構成されています。見て学び、試して納得。配色センスを体系的に磨ける一冊です。
書籍情報
タイトル | Webサイトの配色見本帳 実例で身につくWeb配色のセオリー |
著者 | 向田 嵩、半田 季実子、木村 優子、マスベ サチ、野田 一輝 |
発売日 | 2024/10/25 |
出版社 | エムディエヌコーポレーション |
ページ数 | 160ページ |
概要
『Webサイトの配色見本帳 実例で身につくWeb配色のセオリー』は、Webデザインにおける配色の基本原則と実践例を豊富に掲載したビジュアルガイドです。Webサイト制作において、配色は情報の伝達力や印象に直結する重要な要素でありながら、感覚に頼りがちな領域でもあります。
本書では、配色に関するセオリーを「なぜその色を選ぶのか」「どんな印象を与えたいのか」という目的に応じて丁寧に解説。さらに、実際のWebデザインに即したレイアウトとともに、完成されたカラーパレットを掲載しているため、実務にも直結する内容となっています。
セクションごとに「信頼感を与える配色」「やさしさを演出する配色」「スタイリッシュに見せる配色」といったテーマで整理されており、目的に応じた色選びの考え方を身につけることができます。配色例にはすべて16進数のカラーコードが記載されており、そのままWeb制作現場で活用可能です。
レビュー
Webサイトの色選びに正解はありませんが、「目的に合った最適解」は存在します。本書の優れている点は、まさにその“最適解”を導くための視点とロジックを、豊富な作例とともに提供してくれるところにあります。
たとえば「信頼感を与える配色」の章では、青を基調にした落ち着いた組み合わせが紹介されており、それがなぜ“信頼”を感じさせるのかについての心理的・文化的背景にも触れています。単に色の組み合わせを提示するだけでなく、配色の「意味」にまで踏み込んでいる点が実務に強く活きてきます。
また、制作現場においてすぐに使えるベースカラー・キーカラー・サブカラーの組み合わせを16進数で示してくれているのも大きなポイント。配色見本帳としての役割をしっかり果たしながらも、各色がどのように視覚的な効果をもたらすかまで丁寧に解説されており、読み物としても満足度が高い一冊です。
デザイナーはもちろん、マーケターやディレクター、ノーコードでWeb制作に関わるビジネスパーソンにも有用な内容です。「なんとなく色を選ぶ」から一歩抜け出し、明確な意図を持って配色を選べるようになるための指南書といえるでしょう。
まとめ
『Webサイトの配色見本帳』は、見本として活用するだけでなく、読んで学び、実践に活かせる配色の実用書です。「配色に自信がない」「色の理屈を知りたい」「クライアントに説明できる根拠がほしい」――そんな悩みを抱えるWeb制作者にとって、まさに今手元に置いておきたい一冊です。
センスだけに頼らない配色力を身につけたいすべての人に。本書は、色彩を“感覚”から“論理と目的”へと引き上げる、配色のセオリーブックです。