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GitHubのPersonal Access Token (PAT) 認証を設定する方法

この記事は約5分で読めます。

GitHubでリポジトリを操作していると、ある日突然こんなエラーに出会ったことはありませんか?

remote: Support for password authentication was removed. Please use a personal access token instead.

これは、GitHubがパスワード認証を廃止し、Personal Access Token(PAT)による認証を必須化したために起こるものです。
本記事では、GitHub初心者の方でもわかるように、PATの基本から発行・設定方法までをわかりやすく解説します。

Personal Access Token(PAT)とは?

Personal Access Token(PAT)とは、GitHubで自分のアカウントにアクセスするための一時的な「鍵」のようなものです。
従来はユーザー名とパスワードで認証していましたが、セキュリティ上の理由から現在はこのトークン方式が採用されています。

🔑 PATの役割

  • Git操作(push / pull / clone)などを安全に行うための認証手段
  • アプリケーションやCI/CDツールからGitHub APIを利用する際のアクセスキー

PATの種類

GitHubでは、現在2種類のトークンが提供されています。

種類特徴用途
Classic Token従来のトークン。全体に広い権限を与えられる個人利用・既存スクリプト向け
Fine-grained Tokenより安全。特定のリポジトリや権限に限定できる現在の推奨方式

初心者の方は、まずは Fine-grained Token を使うのがおすすめです。

PATの発行手順

PATの発行手順は下記の通りです。

  1. GitHubにログイン
  2. 右上のアイコンをクリック → Settings(設定)
  3. 左メニューから Developer settings を選択
  4. Personal access tokens > Fine-grained tokens をクリック
  5. 「Generate new token」ボタンを押す
  6. 以下の項目を設定
    • Name(名前):任意(例:MyToken)
    • Expiration(有効期限):必要に応じて選択(例:90日)
    • Repository access(アクセス範囲):操作したいリポジトリを指定
    • Permissions(権限):必要な権限を選択(例:Contents → Read and Write)
  7. 「Generate token」で発行完了

トークンはこの画面でしか表示されません。必ずコピーして安全な場所に保存しておきましょう。

Gitの認証にPATを設定する

トークンを発行したら、次にGitで使えるよう設定します。

HTTPS接続の場合

リモートURLを設定し、次のように入力します。

git remote set-url origin https://<USERNAME>@github.com/<USERNAME>/<REPO>.git

次回 git pushgit pull を行う際、パスワードを求められたら、発行したPATを入力 します。これで認証が成功します。

Git Credential Managerを使う場合(おすすめ)

WindowsやmacOSでは、Git Credential Manager(GCM)が標準搭載されています。
一度トークンを入力すれば、次回から自動的に保存・認証されます。

git credential-manager store

保存場所はOSによって異なりますが、暗号化されて管理されるため安心です。

よくあるエラーと対処法

エラー内容原因対処法
Authentication failedトークン期限切れ新しいPATを発行して再設定
remote: Support for password authentication was removedパスワード認証を使用しているPATを使用する
403: Resource not accessible by integration権限設定不足tokenの権限(scope)を確認

Fine-grained Tokenを使用している場合、アクセス対象リポジトリを正しく指定しているかもチェックしましょう。

セキュリティのベストプラクティス

Personal Access Tokenは、あなたのGitHubアカウントへの“鍵”そのものです。
そのため、取り扱いには細心の注意が必要です。

まず、トークンをメモ帳などに平文で保存するのは絶対に避けましょう
代わりに、.envファイルやパスワード管理ツール、あるいはGitHub Secretsなどの安全な方法で保管するのが基本です。
また、使わなくなったトークンを放置するのも危険です。万が一の漏えいを防ぐため、不要になったトークンは削除し、定期的に新しいものを発行するようにしましょう。

さらに、有効期限を短めに設定しておくと、期限切れによる自動無効化が働き、セキュリティリスクを最小限に抑えられます。
トークンは便利な一方で非常に強力な認証手段であるため、「発行する」「使う」「削除する」の一連の管理を意識することが大切です。

まとめ

GitHubのPersonal Access Token(PAT)は、安全かつ柔軟にリポジトリへアクセスするための現代的な認証手段です。

これまでのパスワード認証が廃止されたことで、最初は少し戸惑うかもしれません。
しかし、一度PATの仕組みを理解してしまえば、pushやpull、CI/CDなど、さまざまな場面で安心してGitHubを操作できるようになります。

特に、Fine-grained Tokenを使えばアクセス範囲や権限を細かく設定でき、チーム開発や自動化の場面でも安全性を高く保てます。
セキュリティ意識を持ちながらトークンを運用することで、GitHubをより快適に活用できるでしょう。

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