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GitHubチーム開発でコンフリクトを起こさないようにする方法

この記事は約4分で読めます。

チームでGitHubを使って開発を始めると、最初にぶつかる壁のひとつが「コンフリクト(conflict)」です。
個人で使っているとあまり意識しないこの現象も、複数人で同じリポジトリを触り始めると頻発します。

「pushしようとしたらエラーになった」「mergeができない」といった経験がある人も多いでしょう。
実はコンフリクトは、Gitの仕組みを少し理解し、チーム全体でルールを整えるだけで大幅に減らせます。

この記事では、初心者向けに「なぜコンフリクトが起こるのか」「どう防げるのか」「起きたときどう対処するのか」をわかりやすく解説します。

コンフリクトはなぜ起こる?

コンフリクトとは、Gitが「どちらの変更を採用すべきかわからない」状態のことです。
同じファイルの同じ箇所を、複数人が別々のタイミングで変更した場合に発生します。

たとえば、AさんとBさんが同じファイルの同じ行をそれぞれ編集したとします。
Aさんが先にpushし、その後Bさんが自分の変更をpushしようとすると、Gitは「どちらが正しい?」と判断できず、コンフリクトを起こします。

よくある原因は次のようなものです。

  • mainブランチを直接編集した
  • pullを忘れて古い状態のままpushした
  • 長期間ブランチを更新せず放置していた

つまり、コンフリクトの多くは「最新状態を共有していない」ことが原因です。

コンフリクトを防ぐための基本ルール

(1) mainブランチを直接触らない

mainブランチは、常に「動作確認済みの安定したコード」を置く場所です。
作業は必ず feature/○○ のような作業用ブランチを作って行いましょう。
mainを直接編集してしまうと、他の人の作業内容と衝突するリスクが一気に高まります。

(2) 定期的にpullして最新状態を保つ

作業を始める前に必ずgit pull origin mainを実行しましょう。
チーム全体の変更を取り込んでから作業を始めることで、差分が小さくなり、コンフリクトを防ぎやすくなります。

(3) 小さくコミット・小さくプルリク

変更範囲が広いほど、誰かと作業が被る可能性が高まります。
「1機能=1ブランチ」「1修正=1コミット」を意識して、細かく区切ることがポイントです。

(4) チーム内で担当範囲を明確に

複数人が同じファイルを同時に触るのは避けましょう。
READMEやNotionなどで「誰がどの部分を担当しているか」を共有しておくと安心です。

コンフリクトが発生したときの対処法

それでも、どんなに気をつけていてもコンフリクトは発生します。
慌てずに、次の手順で落ち着いて解消しましょう。

  1. git pull 時にエラーメッセージが出たら、コンフリクト発生のサインです。
  2. 該当ファイルを開くと、次のようなマークが表示されます。
    <<<<<<< HEAD 自分の変更内容 ======= 他の人の変更内容 >>>>>>> origin/main
  3. どちらを採用するか(または両方残すか)を判断し、不要なマークを削除します。
  4. 修正が完了したら、 git add . git commit -m "コンフリクト解消" git push origin feature/○○ を実行して再度pushします。

VSCodeを使っている場合は、画面上で「Accept Current」「Accept Incoming」などを選択できるため、初心者でも視覚的に解消できます。

チームでの運用をスムーズにするコツ

コンフリクトを完全になくすことはできませんが、日々の運用を工夫することで発生を最小限に抑えられます。

まず大切なのは、mainブランチを守る仕組みをつくることです。
たとえば、GitHubの設定で「mainへの直接pushを禁止」し、プルリクエストを通さないとマージできないようにしておくと安全です。

また、コードレビューの文化を定着させることも重要です。
誰かの目が入ることでミスや重複作業が減り、チーム全体の品質も向上します。

さらに、ブランチ名やコミットメッセージのルールを統一しておくと、履歴が見やすくなります。
「feature/新機能名」「fix/修正内容」といった命名ルールを決めると混乱が少なくなります。

最後に、GitHub ProjectsやIssuesを使ってタスクを整理するのも効果的です。
「誰が」「どの機能を」担当しているのかが明確になり、コンフリクトの発生原因である「作業の重なり」を防げます。

まとめ

GitHubでのチーム開発は、単なるコード共有の場ではなく、チーム全員の連携がカギとなります。
コンフリクトは避けられないものですが、ルールを整え、こまめに連携をとることで大幅に減らせます。

ポイントをまとめると次の3つです。

  1. mainブランチは絶対に守る
  2. こまめにpull・pushして差分を小さくする
  3. チーム全員でルールと認識を共有する

この3つを意識するだけで、開発効率がぐっと上がります。

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